この世界は一つです。
長い年月による地殻活動を経て大陸の位置は変われど、同じ世界の物語です。
ただ、【愛と宿命の物語】は、【ハーレム殿下】〜【賊王街】までを指します。
人の王が、宿命の螺旋を引きちぎるまでは、この円は廻り続けます。



今回の舞台となるインダナ地方は、西の大陸の最南端にあります。
西の大陸の北半分は、ほぼルシアが占領しており、
南に向くにつれて、独自の文化を持った国々が点在しています。
中央には、レマール王国を中心とした、中規模の国家が複数存在し、
協力しあい、ルシアに対抗しようとしています。

そのさらに南は、まさに無法地帯と思える国が点在し、
その多くは長い歴史のあいだに吸収され、または淘汰され、
少しずつ国の数が減っていく傾向にあります。
このインダナ地方でも、数百年のあいだに数多くの戦が起こり、
国家の統合が行われてきました。



インダナ地方



およそ約300万ku以上の広大な大地が広がる。
乾燥地帯が多いものの、肥沃な大地も多く、一部では湿地帯も存在する。
一般的に、北インダナと南インダナを分けることが多い。

北インダナ

かつてより、大陸側の勢力による侵略にあっている。
一時期の休戦をはさんだものの、何千年ものあいだ戦い続け、
そのたびに敗れては他国に支配されてきた歴史がある。

現在は、レマール王国やロハス共和国、ザンビア王朝が影響力を伸ばしつつあり、
今もなお、他国の支配を受けている。

ただし、その反面として、大国の支配下による新たな統制のもと、
経済的に発展してきたともいえる。
北側には森林や草原が広がり、豊かな自然も見受けられる。

北インダナには、ヘムタリア王国とラムハーン帝国がある。


南インダナ

北インダナと違い、他国からの侵略をあまり受けずに、
広大な海岸を利用した貿易によって、利益をあげてきた。
ただ、その多くは農作業などで生計を立てており、
天候などによって不作となると、経済的に困窮する。

また、戦いを避けるために北から南に逃げてきた者や、
強い身分制度(ギロス)を信奉する者たちが南に集まる傾向にある。
よって、人種的には従来の「インダナ人」が多い地方でもある。

南には、イシス王国、サシャール共和国が存在する。





北と南の共通点

@相当数の【部族】が存在するが、基本的には、同じ民族である。

A根強い絶対階級身分制度が存在。

ギロス【制約される魂】と呼ばれる

生まれや家柄によっての、絶対的な身分制度が確立されている。
奴隷として生まれた者は、死ぬまで奴隷とされ、
正しい魂を持つ【家柄】に生まれた子は、一生富を得る立場となる。
そのすべては、【聖典】に記されており、罪と罰の内容まで書かれている。

五つの身分

@リーバ:
王家の系譜。民を使役する立場。
絶対強者の権限が約束されている。

Aラビラ:
リーバにもっとも近く、国策などを決める最上級官職や、
ギロスを守るための法の番人。各地区の管理を行っている。

Bガント:
武人などの戦士、武家の階級。

Cラシラット:
職人や商人、一般的な営みの平民をさす。

Dロビト:
奴隷の身分。
最下級であり、その生命は上級者に酷使されるためにある。

ロビトにも種類があり、家庭内労働、輸送の作業、農奴、性的奴隷、生贄用など、
細かく分かれている。また、ラシラット以上(おもにガント以上)が
奴隷を所有し、使役することは普通の光景である。


厳格で強固であり、例外を認めない。
上の身分に逆らうことは、死罪を意味し、容赦なく処刑されることもある。
当然、触れることも許されない。

基本的に血を高めるために、同じ身分の者としか結婚できない。
その他、居住区を含め、様々な制約が存在する。


北側は他国の支配を受けているため、外国人の流入などにより
その身分制度もやや変則化している。
(制度自体が生まれもっての身分のため、外国人には対応できない)

ただ、それ相応に苦慮はしているが、まだまだ根強い固定観念が残っている。
また、南側はさらに強固な身分制度を維持している。



インダナ地方の国家


イシス王国


建国:大陸暦6780年

面積:約105万2500ku、

人口:約4億3800万人、騎士団:約50万人

主力魔人機:グランコ
元首:ダイバラ・レッドミーラ 国王

筆頭騎士団長:クーパ・ホワイト

政治体系:国王と第一階級リーバによる、絶対王政。




ビルギス【燃える城】

インダナ地方の南西にある国。
国家としてはまだ400年弱しか歴史はないが、
古くから部族間での統廃合が繰り返されてきた地域であり、
実質的な領土は、そう変わっていない。
単なる国際連盟の登録上の問題である。

美しい海岸が広がり、森林や草原に恵まれた肥沃な土地である。
国土はかなり広く、インダナ地方の国家で一番である。
それゆえに他国や北側からの侵略に敏感で、自衛手段として
かなりの数の騎士団を有し、国境に配備している。

近年は、貿易などによって他国から最新鋭の兵器を輸入しており、
MGもかなりの数を保有している軍事国家でもある。
南インダナにはサシャール共和国があるが、
イシス王国のほうが国力から見てもはるかに優位にある。

また、ギロス【制約される魂】を忠実に守っている国であり、
身分による行動の制約が一番目立つ国である。

経済状況は悪くないが、身分制度によって富の偏りが存在する。
奴隷の数も一番多く、重労働や強制奉仕活動など、
賃金もなく、休む家もなく、死ぬまで酷使されている。